わたしたちのこと

わたしたちのこと

心の地図を広げる旅

旅が好きです。

それはまるで新しい大陸を探すように、心の地図を広げていく旅路でした。 知らない場所へ向かい、その土地の風の匂いを嗅ぎ、人々の声を聴くたびに、わたしの内側にはまだ見ぬ星々が生まれていくようでした。旅はいつも、わたしの人生の地図をより深く、鮮やかに描いてくれました。

そんなある日、家族の何気ないひとことから、わたしたちは九十九里のこの海辺にたどり着いたのです。水平線から昇る光、波が打ち寄せる音、そして夜空に瞬く無数の星たち。この場所が持つ、おおらかでやさしい引力に包まれるうち、かつてわたしが旅から受け取った「静寂のひみつ」を、今度は誰かに手渡したいと思うようになりました。

羅針盤がわからなくなったとき

かつてのわたしは、新しい光を探して、ひたすら外の世界を旅していました。

でもどんなに遠くへ行っても、その輝きはわたしの内側には根付きませんでした。あれこれ多くのものを手に入れても心の奥底は満たされることなく、わたしはいつしか、旅の道程に少し疲れてしまったのです。

そうしてわたしは、一度立ち止まるという選択をしました。

心の地図がわからなくなったとき、わたしを導いてくれたのは、動物たちでした。彼らはただ「いまここ」を生きるという、いちばん大切な真実をそっと教えてくれました。

朝陽と共に目覚め、暗くなれば家に帰る。とてもシンプルで、この地球の巡りに寄り添うような暮らし。まいにち熊二郎と海を歩き、光を浴び、風を感じる中で、これまで必死で探していたあらゆるものが、もうわたしには必要ないのだと静かに気づいたのです。

あなたが、あなたのまんなかへ戻る場所

動物たちが見せてくれる、大いなる生命の美しさとしなやかさ。それらに触れることで、わたしはようやくじぶんの根っこに還る道を見つけました。(あるいはまだ道半ばかもしれません)

人生の旅路で、立ち止まることは少し勇気がいることかもしれません。

でももしかしたら、立ち止まることで自分の中を通る様々な感情を、雨粒が窓を流れるように、ただ見つめることができるかもしれない。それは秘密のシェルターで心の根っこを休ませるような、とてもやさしいひとときなのです。

ずっと抱えてきた重たい荷物が、この旅にはもう必要ないと、あなた自身が静かに気がつくための時間。

この宿が、そんな風に心の根っこを休め、あなたがあなたのまんなかへ戻るための秘密の場所となりますように。

わたしたちはそのような想いを込めて、みなさまをお迎えしています。